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cartaでは毎日手ごねで丸パンとベーグルを作っています。

「喫茶店にはトーストがある」のがいいなと思う、そんな感覚からです。
コーヒーや紅茶(時と場合によりシードルやビール)と定番のトーストやサンドイッチ。
いつもそういうスタンダードなものが食べられる喫茶店が好きなので
メニューを決めました。

かなり以前のブログで、パンを作るいきさつはまた今度、と書いていたので
書いてみます。

初めて自分でパンを作ったのは、今から13年くらい前のこと。
仙台に住んでいたときに相棒の東京への転勤が決まりました。
その時はちょうど足首のじん帯を切っていて、松葉杖をつきながら
いろんな手続きやら引っ越しやらを。
知人が誰一人いない東京で、相棒も朝に会社に出勤してしまうと
夜遅くまではひとりの時間。
しかも怪我のために思うように動けない。
そんな時、相棒が連れてきた新しいお友達、インターネット。

日がなネットサーフィンの毎日でサーフィンの腕前は上達する一方。
そんな中、ひとつのパン教室を紹介している個人サイトに行き当たりました。
その教室は少人数制で計量から焼きあげまでの全工程を一人でやる、という
興味深いものでした。
昔からお菓子やパン作りには全然興味がなかったし
東京に来たからおいしいお菓子やパンは買いに行けばいくらでも手に入るし
と思っていたのですが、その時はいろんな面でやさぐれていて
「絶対やらないと思っていたことをあえてやってみたい」
という気持ちで通ってみようかなと考え始めていました。

当時、自分の中には「お菓子やパンの教室といえば女性がふわふわ集うお稽古ごと」
というような勝手なイメージがありました。
でもそのパン教室はそういう空気がないように感じてメールで応募をしてみました。
少し待つ期間がありましたが、足も治って丁度いいリハビリになる頃に第一回目があり
はたと気づくと3年の間通い続けていました。
初めての日のレシピの紙には作業中に飛んだ粉やなにやらでできたシミがたくさん。
本当に焼きあがったパンを目にしたときは「人間、やればできるんだなー」と
納得感と充実感がありました。
パンを作るなんて時間もかかるし、大変そうだし、と考えていたけれど
ひとつずつ工程を重ねるだけのことで、とてもシンプルなことでした。

今思うと、一人ずつの完結した作業で4人のクラスということが自分に合っていたのだと思います。
そして先生が、ああしてこうして、みたいな難しい説明よりも
教科書通りではなくて、やってみて、そしてその状況を自分で判断して選択肢や方法や
楽しみを増やしていくということを大切にしていること。
楽しく、自分のパンを焼いてみる、というこの教室じゃなければ
やっぱりパンは難しくて手間がかかるという印象で終わっていたかもしれません。
一緒に過ごした同じクラスの方々も個性的で、うまくできても、そうでなくても
みんなが自分らしくいられる時間でした。
その間に喫茶店で働くようになったりと、自分自身の中でも多方面に興味が広がっていきました。

その後、教室で先生のお手伝いをさせてもらうようになって半年。
楽しくなってきたなと思ったらまたまた相棒の転勤が決まり青森へ。

作れるようになったから家で毎日パンを焼く、みたいなことは全然なく
どちらかというと気が向いたとき、久しぶりに焼いてみようかなとか
ちょっと自分で焼いたのが食べたいなとか思ったときに焼けるということが
嬉しかったりしました。

今こうして店で焼いているのも、あの教室があったから。
先生に感謝です。

バス時間に遅れそうになり、コンクリートの百段階段を一段飛ばしで駆け下り
そして足を踏み外して右足首靭帯二本断裂したのは、そのためだったのでしょうか。

さっき、今日は「コナモンの日」と聞きました。
そういえば相棒は今朝、小麦粉25キロを背負って店へ。
今回のブログはここ数日かけて書いていたのですが
なんだかアップするのに最適な日になってたみたいです。

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お知らせ

<店舗案内>
喫茶carta
〒020-0023
盛岡市内丸16-16
(県民会館裏手)
MAP
019-651-5375
定休日 毎週水曜と最終火曜
営業時間 11:00~20:00
駐車場なし
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